ハエ2008-07-06 Sun 20:07
ようやくたどり着いた山頂でオレを向かえたのは、一匹のシマリスとたくさんのハエだった。
登山者が餌を与えるせいかシマリスはずいぶん人に慣れているようで、おにぎりを 食べている人やサンドウィッチを食べている人たちの間を行ったりきたりしながら 隙あらば何かを掠め取ってやろうとお宝探しに必死だった。平たい石の上に座って ジャスミンティーを飲んでいるだけのオレのところによってくるのは、悲しいことに ハエだけだった。 常に4、5匹のハエがオレの周りをグルグルと飛んでいて、ちょっとおとなしくしてると 腕とか足とかにピタリと止まる。最初のうちは一所懸命追い払っていたんだけど、 そのうち面倒になって、止るにまかせてハエを止らせ彼らの動きを観察することにした。 飛んでいるときには気がつかなかったんだけど、緑色に光る体をしたハエは 考えていたより大きくて、体長が1cmくらいある。だいたいのハエは、オレの腕に 止まるとハーとため息を吐くぐらいの間をおいてから手や足をこすり始め、気が済むまで こすると一、二歩チョコチョコと歩き、またハーとため息をつくぐらいの間をおいて 炎天下の空に飛び出していく。 ときどき落ち着きのないハエがいて、手の甲なんかに止まったとたんチョコチョコ、 チョコチョコと歩き始め、口から黒い舌みたいのを出してはオレの腕の表面から何かを 奪い取っていく。 それがとてもくすぐったくて、おそらくチョコチョコ歩いてるからくすぐったいのだとは 思うんだけど、なんだかハエがオレの手をペロペロ舐めているからくすぐったいのだという ような気がしてすごく気分が悪い。同じくすぐったいのでも、例えばかわいい女の子に 優しく触られたりしてくすぐったいのならそれはそれで気分が良いわけで、生ぬるい ジャスミンティーが入ったペットボトルを左手に強く握り締めながら目を閉じ 「今オレは、上戸彩の舌の先で手の甲を優しく舐められれるんだ」 と想像力を総動員して考えようとしたんだけど、もちろんそんな試みはうまくいかなかった。 感覚だけで常に快感が得られるのなら、人間もっと簡単に幸せになれるのに なんて思いながらオレの手の甲を舐めているハエを見てたら、そのハエは後ろから 何かをピュっと出しパッと飛んで行った。ハエが飛び去ったあとの手の甲の上では 小さな水滴が輝いている。 ハエの小便を見たのはこれが初めて。 ・・・最悪。 ちなみにこれは先週の土曜日の出来事で、このハエの小便を札幌市南区にある スーパー銭湯○ー○○○で綺麗に洗い流したのである。 |
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